本編どおりルルーシュは死んでいます
しかし本編の雰囲気ぶち壊しの為、最終話の感動を穢されたくない方は回れ右v
『こら!そうじゃないと言っているだろう!』
ああ・・・また怒られた
振り返れば奴がいる!
ルルーシュの死から半年経った
彼が死ぬ前にブリタニアは超合衆国に参加していた事から君主制から議会で政治を決定する議会制へと政治形態が変更され、初代大統領としてナナリーが選ばれた
そして世界を救った英雄ゼロは一番混乱している国でもあったブリタニアでナナリーの補佐をしている
「ではゼロ、この声明は明日にでも発表という事でよろしいでしょうか?」
ナナリーの質問にゼロは頷いた
「ええ、お願いしま・・・・よろしく頼む」
何故か言い直したゼロに周囲の議員達は首を傾げ、ナナリーは彼を悲しげに見つめていた
いくら仮面を被っているからと言っても、声を変声機で変えていたとしても立ち振る舞いや口調などは完璧には真似できないものである
その為ゼロを良く知っている者達からしてみれば『彼』が『彼』であろうとしている姿は痛ましく出来る事なら「やめろ」と言いたい
しかし『彼ら』の覚悟や真の目的、そしてその結果を知り、見てしまったが為に何も言う事が出来なかった
『私は罪人です。これは『彼』から与えられた最後の罰』
貴方が誰であるか知っています。ですから仮面を取って『貴方』に戻っていただけませんか?
ナナリーやカレン、扇といったあの戦いの中心にいた人物らがゼロにこう言った時に返ってきた答え
『ゼロ』を辞めるつもりはない
そう話した『彼』に皆が悲しんだ
(世界は平和になった。お兄様の望んだとおりに・・・なのに・・・『貴方』は・・・)
悲しみを憎しみを乗り越え世界は生まれかわった
なのにたった一人だけ生まれかわる前の世界に取り残されている
「・・・あの方の罰はいつ終わるのですか、お兄様」
出て行くゼロの後姿を見つめながらナナリーは涙を流した
このままだと鬱になりそうだよ・・・
仮面の下でゼロは、スザクはため息をはいた
するとすぐさまスザクの耳に怒鳴り声が響いた
『この馬鹿!上手くやらないからナナリーが泣きそうだったじゃないか!!』
(はいはい。ごめんなさいごめんなさい)
スザクはうんざりした様子で今度は大きなため息をはいた
『そもそもお前は演技が下手すぎる!計画実行前の一ヶ月。終了前の二ヶ月。どれだけ教えたと思っている!?』
(僕に君のフリをしろっていうのが間違いなんだよ。君の、ゼロの奇行をこの僕が出来ると思うの?)
『あぁ?奇行?誰が?いつやった?』
自覚なしか・・・
スザクは苦笑する
今スザクと話している人物
それは元ブリタニア第99代皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
ゼロが殺した史上最悪の皇帝
そう・・・彼は死んだ
この世から消えた存在
なのだが・・・
(お化けになって帰ってくるなんて聞いてないよ〜??)
『嬉しいだろう?嬉しいに決まってるよな?』
嬉しかったのは初日だけだよ・・・
とスザクは小さな声で呟いた
時折おかしな(新人)ゼロの動き
それはもしかしたら後ろにいる『彼』から厳しい注意を受けているからなのかもしれない
ルルーシュ、お化けになって帰ってくる編
ナナリー達はシリアスなのに『彼ら』は全くシリアスではない
・・・どうやら私はどう足掻いてもスザクを本編通りの設定に出来ないようです