僕が学校を作った訳








「完璧だ」


ルルーシュは正門前で勝利を予感し震えていた


「アッシュフォードを思い出させる外観。制服。校則。経営方針。なにもかも俺の計画通り!」


腕を組んで仁王立ちするこの国の皇帝をロイドは冷めた目で見つめていた


「別に学校を作る事なかったんじゃない?スザク君とラブラブするだけなら宮殿でもできるんだし」


つか、君達今までそうだったでしょ?と皮肉を込めて言うと、ルルーシュは不敵に笑った


「馬鹿か。せっかく若返えるんだぞ。人生を楽しまなくてどうする」
「・・・楽しむねぇ・・」
「そもそも、このシリーズで俺達はいくつになったと思う?・・・・言いたくないが50代だ」


ルルーシュはわなわなと振るえながら自分の体を抱きしめた


「50のオッサンルルーシュとオッサンスザクなんて想像できるか!?妄想できるか!?」
「・・・・」


出来る人には出来るんじゃない?
ロイドは心の中で呟くが、あえて口には出さない(言うと反論が長そうだ)


「誰でも若い俺達の方が妄想しやすいというものだ」
「ああ・・・うん・・・もうそういう事にしておいてあげるよ・・・」
「俺とスザクは昔から萌え設定が標準装備されていた。『幼馴染』『敵同士』『それをお互い知らない』『学生』等等・・・今では『敵同士』という設定が(この話では)無くなってしまっているが、昔出来なかった『寮生活』という設定がこれでつく事になる!」
「それ以前に夫婦でしょ・・・」
「馬鹿者!学生だから萌えるんだろうが!」


解らない・・・ロイドは頭を抱えた
やはりこの皇帝を選んだのが間違いだったか・・・


(貴方が懐かしいですよ、シュナイゼル殿下)


「それにこの学校には色々と懐かしいキャラも揃えた」
「懐かしいキャラ?」


ニタリと笑うルルーシュ
ロイドは数歩後ずさる


「そう。例えば・・・」
「おや?ランペルージ君じゃないか」


今日は日曜だよ と穏やかで優しげな声がロイドの背後から聞こえた
「へ?」とロイドはゆっくりと振り向いた
この声に聞き覚えがあったからだ


「すいません、先生。学校が完成かと思うと嬉しくて、つい・・」
「君()が転入してくるのが楽しみだね。早く私も会いたいよ、くるる・・・いやいや・・・」


ルルーシュとにこやかに会話する男性
教師だと言うこの男
ロイドは口を大きく開けて固まった


「・・・おや?こちらは・・・ロイド先生ではないですか(キラリ←笑顔が光った音)」
「先生はもうじき赴任ですから、学校を案内がてら散策していたんですよ」
「そうなのかい?これから()よろしく頼むよ、ロイド・・・先生」


クスリ と笑ってその教師は去っていった
まだ口を開けているロイドの隣でルルーシュはニヤニヤと笑っている


「・・いいいいいい今の何?」
「何って、数学の教師」


なんて事のないようにルルーシュは言い切った


「教っ・・・・あの人・・・本物・・・?」
「さぁ?」


ニィっと笑うルルーシュをみたロイドは、心のそこからスザクに謝った


(ごめんねスザク君!出来る事なら今すぐ逃げてーーーーーー!!)







「さぁスザク!楽しい高校生活が始まるぞ!!」



そして青春を楽しむんだーーー!!
とルルーシュはここにいないスザクに向かって叫んだ







僕が学校を作った訳

それは愛しい愛しい妻とラブラブ学生生活を謳歌する為




オッサンルルとスザクを妄想できませんので若返らせました
懐かしいキャラ・・・誰でしょうか?