華麗なる一族 三






「あー」
「はーい。殿下、ご飯ですよ」


んまw とアレクシスはにこぉと笑った
スザクも一緒になってニコリと笑い、アレクシスの正面に座る


「あーん・・・」
「あ〜w」


スザクの言葉に合わせて口を開ける息子にスザクは「可愛いなぁ」と頬を染めながらスプーンを小さな口へと運ぶ


「美味しいですか?」
「んまぁw」
「wwそうですかww」


にこにこにこ と二人は笑いあっている。傍から見れば見れば微笑ましい光景なのだが、それを見ていたルルーシュとロイドとジノは難しい顔をしていたのだ
理由はここ最近のスザクの態度と言葉


「アレクシス殿下は最近たくさん食べられるようになられましたね」
「あーうw」
「いい子ですねw」
「きゃあw」


アレクシスはスザクが大好きだ
もちろんスザクもアレクシスが大好きなのだ
だが、彼が生まれた時は「アレクシス」「アレク」と呼んでいた名前に、いつの間にか「殿下」という敬称がつくようになったのだ。
それにルルーシュが気がついたのは情けない事に一ヶ月前だ
最近では敬語まで使うようになってしまった
スザクに理由を聞くと「殿下は皇子殿下なんだから・・・」と呟いた

それはアレクシスがスザクの言葉に反応し笑い出した頃に考えたのだと言う


『この子の親は僕とルルーシュ。でもそれを公には出来ない。僕は男。男同士の間に生まれたなんて、この子の為にならない』


どうしてそんな事で悩むのか
ルルーシュには理解できない

男同士の間に生まれたからなんだというのだ?親が望んで子供が生まれたのだ。それのどこが悪い?


『ルルーシュはいいよ。けど、その事でこの子が傷つくかもしれない』


それを見るのが嫌だ とスザクは悲しげな表情で話したのだ





ルルーシュはどうしたものかとロイド達に相談した
彼らも何度かスザクと話し、説得してみたのだが聞き入れはしなかった


『あの子は頑固だからねぇ』


ロイドが諦めたようにこぼした
ルルーシュも知っている
スザクがどれだけ『こう』と決めたら自分の意思を曲げない存在であるかを











「・・・君もロイドさんもジノもしつこいよ?」
「お前も頑固だな」


夜、アレクシスを寝かせてルルーシュのベットへとやってきたスザクはクスリと笑う


「僕は自分の決めた事は貫くよ?」
「知ってる」


ルルーシュはスザクをゆっくりと押し倒す
暫くそのままスザクを見つめていたルルーシュがフッと笑った


「?」


スザクは首を傾げてルルーシュを見つめている
ルルーシュは触れるだけのキスをスザクにおくると、ある忠告をしたのだった





「アレクシスは俺にそっくりだ。だから俺にはわかる。いくらお前が隠そうとしても無駄だ。・・・・俺の息子をなめるなよ?」


ルルーシュの子供は全てスザク至上主義に成長します