「おかしいよね?変だと思うだろ、ジノ」
「私に聞くな」
アレクシスと和解したスザクは笑顔で出仕してきた
それにホッとしたジノだったが、休憩時間でのスザクの質問にうんざりしていた
華麗なる一族 5 余談
「僕、男だし女の人みたいに妊娠だってしてない。なのにどうして『母上』なの?」
「・・・どうしてだろうなぁ・・・」
「僕よりもルルー・・陛下の方が女装したら綺麗だし、むこうを『母上』って呼んだ方がいいと思うんだ」
スザクは自分が『母上』と呼ばれることに複雑な心境だったようだ
一生親とは名乗らないと決めていたがアレクシスはスザクが親だと突き止めた(ルルーシュが言ったようなものだが・・)
そして変に思ったりもせず、スザクを親として受け入れたのだ
スザクもそれは嬉しい
親として息子が認めてくれて、甘えてくれる
こんなに嬉しい事はなかった
だが、どうしても息子はスザクの事を『母上』と呼ぶのだ
「見た目云々よりも実際の役割の問題だろう」
「「陛下?」」
それまで黙っていたルルーシュが口を開いた
「役割って?」
「子供達を育てのはお前」
「でも、君だって」
「俺は公務があるからお前ほどは子育てに時間を割いていない。殆んどの時間を子供達と一緒にいるのはお前だ」
それはそうだけど・・・とスザクはまだ納得がいかない
「それにお前はいつも俺に抱かれるほうだろう?」
「っっ!!ルルーシュ!君、なんて事を!!////」
ルルーシュにもジノにもそんな事は今更なのだが、彼はどうやら隠したいようだった
「抱かれるほうが『母親』抱くほうを『父親』。解りやすくて良いじゃないか」
「////!!だから人前でそんな話をするなって」
「言ってるだろう!!!!」
すぱーーーん!!
とルルーシュの頭をハリセンでぶん殴ったスザクは執務室を出て行った
残された二人はクククと笑う
「これは夜が楽しみだな」
「どう楽しみなんです?」
「俺を襲おうとするだろうな」
「・・・それはそれは・・・」
ニヤリとルルーシュが笑う
それだけで今夜のスザクがどんな目にあうか予想できて、ジノは冷や汗を流した
「・・・あまり虐めないでやってくださいよ?」
「それはスザク次第だ」
ははは・・・とジノは笑うしかなかった
さて、スザクの運命やいかに?