せっかくゼロ様と二人きりでパーティーにいけると思ったのに・・・と神楽耶は悔しそうに文句を言う
それにカレンはムッとしながらも「仕方ないじゃないですか」と反論する
「朱禁城にはナイトオブラウンズが・・・スザクがいるんですよ?」
ナイトオブセブン
枢木スザク
黒の騎士団設立時からの最大の敵
ただでさえブリタニア人の大勢居る場所へと出向くのだ
本当ならばゼロを朱禁城になど行かせたりはしないのに
(これも作戦・・・仕方ないとは解ってるけど・・・)
彼は一度ゼロを捕らえているのだ。二度も同じ事はないと信じているがやはり心配なのだ
だが、そんなカレンの心配もこの二人には無用だった
「そうですのw好都合ですわ」
「全くですね。やはり神楽耶様は良く解っていらっしゃる」
「・・・は?」
神楽耶はキラキラと眼を輝かし、ゼロも(仮面で解らないが)ご機嫌のようである
「スザクを手に入れる絶好のチャンス」
グッと拳を握るゼロに「まだ諦めてなかったのか!!」とカレンは心の中で突っ込みを入れた
「睡眠薬にいたしますか?それとも誘き出して捕獲しましょうか?」
「なるべく傷はつけたくありませんからね」
ではクスリですかwと楽しげな二人にカレンは呆然とする
「ちょっと待って下さい!スザクは敵です。ラウンズなんですよ?」
彼の強さは認めるが、一年前でも彼はゼロの誘いには乗ってこなかった。そして今はラウンズ。皇帝の騎士
仲間に引き入れようとしても頷くとは思えなかった
だが二人は首をかしげて「何を言っているんだ?」と返した
「スザクは戦力として迎えに行くのではないぞ?」
「そうですわ」
なら何の為にスザクを攫うのだとカレンはいい加減怒鳴りつけたくなった
「何の為?・・フッ・・・愚問だな」
「・・・はぁ・・・」
ゼロは服の内ポケットから手帳を取り出すと、そこに挿まれている写真を見つめた
仮面に反射してしまっていて、気がつきたくもないのにカレンにはそれが誰の写真か解ってしまった
「スザク・・・愛しの俺の天使」
天使・・・カレンはそのクサイ台詞に気分が悪くなりつつあった
神楽耶はうんうんと頷いている
「一日たりともお前の事を忘れた事は無かった・・・俺はお前を手に入れる日を夢見て行動を起こした」
「はぁ!?ってゼロ!今の何?」
「明日、結婚するのは天子達ではない!!俺とお前だ!!」
「・・・・」
駄目だ・・・イカレてる
カレンは目の前が真っ暗になっていくのを感じた
「素晴らしいですわゼロ様。式の後は初夜ですわね」
「勿論。スザク、この俺のテクニックで何度でも昇天させてやるぞ」
「いや〜wゼロ様素敵w」
もう勝手にやってくれ
カレンはため息をはくとガックリと肩を落とした
このままゼロについていって良いのか、不安になるカレンだった
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「っ!ひぇ!?」
一方その頃、スザクは突然悪寒を感じ思わず声をあげていた
それを近くで見ていたジノが声をかける
「う・・・ん?なんかちょっと寒気が・・・」
「え?風邪か?スザクちっこいからなぁ」
ちっこいのと風邪は関係ないと思うけど・・・
と思いつつ失礼なジノをスザクは思い切り蹴り飛ばした
ゼロが『勝ったらスザクをお嫁にください』とシュナイゼルに言うまで
あと数時間・・・
スザクヒロインの回のお話
ゼロ・・・本当に勝負に勝ったらスザクをどうするつもりだったんだろう?
神楽耶がこんなにゼロスザを喜んでいるのはネタの為
腐女子の彼女はゼロスザで本を書いている設定
そしてそれが黒の騎士団の資金源の一部となっています