後編








「ただいま〜ってまだ帰ってないのか?」


冬獅郎は明日帰ることになっている
残り少ない時間、ゆっくりとすごしたくて急いで帰ってきたというのに
目的の人物  冬獅郎  が帰っていない


昼食後に別れる時、浦原商店に行くと言っていたので
おやつでも食べているのかもしれない
時間に正確な冬獅郎なのでもうじき帰ってくるだろう

一護は制服から着替え、ベッドに腰掛けて雑誌を開いた




「!!?」


ザワリ
一瞬だが大きな霊圧を感じた

それは知っている霊圧
あの日、藍染と共に消えた あの


「市丸・・・ギン!」








身体をコンに任せ、一護は飛び出した
同時に遠く離れた所で冬獅郎の霊圧を感じた
どんなに離れていても解る、たった一つの霊圧


探知能力が殆どない一護ですら解ったのだ
冬獅郎に市丸の存在が解らない筈がない


そして感じた霊圧の場所は一護よりも冬獅郎の方が近い
先に冬獅郎が市丸と対峙するだろう


「頼むから無茶すんなよ!」


一護はスピードを速めた
















「って、何処だよ・・・ココ・・・」


市丸の霊圧を感じ、冬獅郎の後を追うようにして走っていた一護だったが
白い霧の立ち込めた場所に立っていた

先程までこんな状態ではなかった
それに歩けども歩けども何も無い

そう、地面に石ころ一つ存在しないのだ
前も後ろも、上も下も
真っ白な空間


「・・・罠・・・か?」


どんな術なんだか知らないが、一護の良く知る世界でない事は明らかだ

試しに斬月を振り下ろしてみるがなんの手ごたえもない
自分以外、誰かがいる気配もない
閉じ込められた という事だ・・・


「どうするか・・・・」


立っていてもしょうがないので座り込んで考え込むが
何も解決策は浮かんでこない


(こんな時、浦原さんや夜一さん・・・冬獅郎がいてくれたら・・・・)


「!そうだ!冬獅郎!!」


一護は一気に焦りだす
冬獅郎は一護の前にいた
同じようにこの空間に閉じ込められているかもしれない

もしかしたら上手く脱出しているかもしれないが、そうなると今頃は市丸と闘っているかもしれない

居ても立ってもいられなくて一護は真っ白な世界を走り出した


(無事でいてくれよ!)





十分ほど走った所で、前方に何者かの気配を感じた
もしかして冬獅郎か?と足を速めたが、聞こえてきた数多くのケモノのような泣き声でそれが虚だと理解する


「てめぇらと遊んでる暇は無いんだよ!!」


一護は斬月を構えると三十体はいるであろう虚へと飛び込んでいった










それを何度も繰り返していると、流石の一護でも弱ってくる


「くっそぉ!次から次へと!!」


どのくらいの時間がたったのだろう?閉鎖された空間では時間の経過がわからない
時間が経てば経つほど焦りが出てくる。冬獅郎は無事なのか?ここから自分は出られるのか?

これまでに虚以外と出会わないという事はここに閉じ込められたのは一護だけ
冬獅郎は別の所にいて、同じように戦っているに違いない


「このままじゃ霊力が尽きちまう」


一護は何百体目かの虚を真っ二つに切り裂いた






『・・・一護』
「斬月のオッサン?」


近くの虚を全て片付けた頃、斬月が一護に語りかけてきた


『この空間は特殊な閉じられた結界のようだ』
「結界?どうすりゃ出れるんだ?」
『さあな』


一護はガクリと肩を落とす。斬月も解らないのであれば自分がわかるはずがない
しかし『だが』と斬月は続けた


『これだけの結界だ。何か媒体になるものがあるはずだ』
「媒介?」
『結界の元と言えば解りやすいか?それを探し出し、壊せば・・・』
「出れるんだな!」


しかしそれがこの結界内に存在するかどうかは解らない。と斬月が告げると、一護はニッと笑う


「なくてもそれを探す!出られる方法があるなら試す。探す。ジッとなんてしてられねぇ!」


それに・・・と一護はぎゅっと胸の辺りの服を握り締める


(さっきからのこの不安感・・・出れない事じゃない・・・・それじゃない・・・・)


一護は何かに急かされるような感覚を感じていた
『早く!急いで!』
そう誰かが呼んでいる。その声は遠くなったり近くなったり。一護を呼び続けている
その声を聞くたび、一護は焦り、不安になる


「・・・・冬獅郎・・・」


姿どころか霊圧すら感じられない恋人。一分一秒でも早く、彼の姿を確かめたかった









当ても無く走り回っていた一護だが、ある方向に向かうと先程から自分に呼びかける声が強くなる事に気がつく


『一護』


それは斬月にも聞こえていたようで一護は頷いた


「ああ。誰かが呼んでる」
『日番谷・・・ではないな』
「ラスボスで倒せたら出られる・・・って事はないよなぁ」


どうする?と斬月に聞かれ、一護はニッと笑った


「良くしかねぇだろ。ってか、他に手がかりもねぇ」


一護は再び走り出した









暫く走った頃。前方から何かの存在を感じた


「・・・なんだ?」


一瞬身構えたが『ソレ』は知っている存在に思えた
何だっただろうと必死で記憶を探る


「・・・ま・・・まさか!」


ハッとその存在に気がつき、慌てて走る


(そんな・・・まさか!?だったらアイツは?)










『ソレ』の所にたどり着いた一護が眼にしたもの

十数本の鎖でがんじがらめにされ、地面に突き刺さっている『氷輪丸』
冬獅郎の斬魄刀

鎖にはなにやら札のような物がたくさんついている
恐らく氷輪丸を封印している物なのだろう
そしてこれのせいで氷輪丸だとはっきりしなかったのだと予想した


「・・・冬獅郎は?」


氷輪丸がここにあるということは冬獅郎もどこかで捕まっているのか?
きょろきょろするが、白い霧で何も見えない


「くそっ!」
『焦るな』
「落ち着いてられるか!」


焦っていてはいけないと解っているが、冬獅郎の姿を確認できなければ落ち着く事など出来そうになかった


「冬獅郎!!」


叫んでみるが返事は無い・・・
いや、返事はあった
それは冬獅郎の声ではなかった


『・・・黒崎一護・・・・』


鈴のように透き通った声


「だ・・・誰だ!?」


辺りを窺うが、自分以外存在しない


『私は『氷輪丸』』
「氷輪丸!?」


一護は慌てて氷輪丸に駆け寄った
そして手に取ろうと伸ばした


「!!いってぇ・・・」


まるで電気が流れたような痺れが走った
直ぐに手を引く


『誰にも触れないように術をかけているようだな』
「術?」
『その通りだ『残月』殿』


氷輪丸は事情を話し始めた



















「アカンよ
だって今からボクと遊ぶんやもん」


独特の訛りのある話し方
この声


(市丸!)


日番谷が身構えるよりも早く市丸の腕の中に捕らえられた

すっと手に持っていた伝令新機が奪われる
それを地面に落とし、踏んで壊された

不思議な話
冬獅郎はそれをぼんやりと見ているだけだった


(え?何が・・・?)


何が起こっているのか
日番谷が理解するよりも早く
鳩尾に衝撃が走った


「!っか・・・はっ!」


市丸の腕の中に倒れこむ日番谷
くたりとした身体を市丸が支えた


「ボクと楽しい時間を過ごそうな」


クスクスと市丸は笑みを浮かべた














市丸は気絶している日番谷の
その背にある氷輪丸を地面に突き刺すと話しかけてきた


「・・・・主の命を助けたかったら言う事聞き」


氷輪丸から冷気が立ち上る
それは次第に形を取り
市丸とほぼ同じ大きさの氷の龍となった


「流石やね、氷雪系最強と謳われる事はある
主の言葉が無くとも力が使えるんか」
『・・・冬獅郎を離せ、裏切り者よ』


今にも攻撃を仕掛けそうな氷輪丸を見た市丸は
ニヤリと笑うと
自分の斬魄刀を抜いた

そして抱きかかえる冬獅郎の肩口に刃を当てる


『!?』
「歯向かっても別にえぇんよ?
その場合、この子の腕と引き換えになるけどな」


じりっと市丸は氷輪丸に近づく
氷輪丸はなす術無く、それを許した


『・・・冬獅郎をどうするつもりだ?』
「ボクの相手をしてもらうだけや
ただその間、邪魔されんようにしたいんよ」


ぺたり と一枚の札が氷輪丸に貼り付けられた


『!きっ貴様!これは!!』
「そう、氷雪系の斬魄刀を封印できるお札や」


急激に失われていく力
氷輪丸は氷の龍の姿が保てなくて
斬魄刀の中に戻る


『・・お・・・・おの・・・・・れ・・・』
「君には結界を貼る為の媒介になってもらうで
あの旅禍のコや浦原はんを抑えといてや」



















『そして私は遭えなく封印され、この結界を張るための呪具となるはめになったのだ』
「それよりも冬獅郎は!?」


氷輪丸には悪いが、市丸と共に居た冬獅郎が気にかかる
殺されてしまうかもしれない
一刻も早くここから出る必要があった


『・・・・怯えている』
「え?」
『恐怖に心を支配されている
私の声も届かない』

怯えている?
少なくとも生きてはいる
一護はホッと安心し
不安になった

恐怖に心を支配されるほど
何に怯えているのか


       
(!冬獅郎!)




一護は再度氷輪丸に手を伸ばす


『よせ!私を解放できないように強力な結界が施されている
ヘタをしたら腕が使い物にならなくなるぞ!』
「っくぅ!」
『一護!』


一護は怯むことなく氷輪丸に巻きついている鎖を札を外す


「んな事言ってたら冬獅郎が市丸にどんな目にあわされるか!」
『・・・』
『・・・』
「・・・・呼んでるんだ」


じゃらり
鎖を一本外す


「たった今、聞こえた・・・」


空耳?
いや、違う
聞き間違える事のない愛しい者の声


『たすけて・・・・こわいよ』


「・・・護るんだ・・・・」


助けを求めている
怯えている
怖がっている


じゃらり
またもう一本


「冬獅郎は・・・俺が護る!」


すぐに行くから!


じゃらり

最後の一本が外れた


「やった!」
『良くやった!黒崎一護!』




最後の鎖が外れた途端
氷輪丸は一匹の氷の龍となって空へ舞い上がった


「おい!俺はどうすりゃ・・・ぅわ!!?」


目を開けていられないほどの閃光
思わず目を瞑った
















『一護!』
「え?・・・あれ?」


斬月に名を呼ばれ、一護が恐る恐る眼を開けてみると
そこは冬獅郎が調査していた森だった

氷輪丸の気配を感じ、見てみると
氷の龍がある方向を見つめていた


「氷輪丸!?」


一護が名を呼ぶと、氷輪丸は一度だけこちらを振り返り
すぐさま見つめていた方向へと飛んでいく

恐らく冬獅郎の居場所がわかるのだろう
一護は氷輪丸について走った









「どうしたんだ?」


途中、氷輪丸がなにやら戸惑った様子で進むのを止めた
一護は空を見上げたまま困惑していた

なんとか霧の世界から抜け出せたが、依然として冬獅郎は行方不明
捜しようにも冬獅郎の霊圧を感じる事が出来ない
さっきは聞こえた冬獅郎の声も今では聞こえない

一護には氷輪丸だけが頼りだった
少し悔しいが、死神と斬魄刀の絆がどれだけ深いか
自分も死神だから良く解っている


『一護』


残月がすっと隣に現れる


「斬月!」
『前方に壁のように結界が張られている』
「またか!?」


一護は、丁度氷輪丸が立ち止まっている辺りの真下に立った
そして手を差し出してみる


「!・・・・本当だ」


氷輪丸の封印を外そうとしたときの様に痺れは来なかったものの
固い壁のようなモノが存在し、ここから先に進めそうになかった


『どうする?』
「どうもこうもねぇよ」


一護は斬月を構えた


「きっとこの向こうに冬獅郎がいる
だったら進むしかねぇよ!」







行く手を阻む壁に、一護は斬月を振り下ろした


















市丸は深い眠りに入った冬獅郎をシーツで包むと抱き上げる


「・・・・・て・・・・・・ちご」


つぅっと冬獅郎の頬を涙が伝う
薬での眠り。夢などみていないはずなのに冬獅郎は泣きながら一護に助けを求めていた


「・・・堪忍な・・・」


市丸は冬獅郎を連れて建物の玄関を目指す







「おりゃあああああ!」


少しは静かに出来ないのか・・・・市丸は呆れて思わずため息をはいた

彼が第一の結界を破ったのは感じていた
それは氷輪丸の開放を意味していて、例えこの建物を第二の結界で覆っていたとしてもあの龍は主の居場所を察知して此処へ来るだろうと予想できた。そして氷輪丸と共に彼が来る事も・・・・

そしてそれは間違いではなく、感知能力の無い彼はちゃんと此処にたどり着いた


(・・・・もう・・・泣かんでもええよ)


市丸はまだ涙を流している冬獅郎に寂しそうに微笑むと、すぐに表情をいつもの笑い顔に戻しまっすぐ前を向いた






「!市丸!?」
「おやま。来てしもうた?」


まさか目の前にいるとは思っていなかったのだろう。一護は非常に驚いていた
市丸は少しワザとらしいかと思いつつ、今一護に気がついたように笑う


「でも少し遅かったな」
「何?って、それよりも冬獅郎は何処だ!?」


市丸は何も答えず、スッと右手をなぎ払うように動かし、空間に亀裂を走らせる


「なっ!?」
「虚圏に帰らせてもらいますわ。後はお好きなように」


市丸から少し離れたところに開いた亀裂
そこに向かって歩き出す


「待て!冬獅郎は!?・・・・まさか!」


一護は市丸の抱えるシーツに気がつく


(まさか・・・冬獅郎)


一護は市丸が亀裂に入るのを阻止しようと瞬歩で向かう


『たすけて・・・いちご』
「!!」


確かに聞こえた
助けを求める冬獅郎の声


「冬獅郎!!」


間違いない。市丸が抱えているものは冬獅郎だ
一護は斬月を構え斬りかかる


「行かせるか!!」


虚圏に連れて行かれては助ける事が難しくなる
「間に合え!」一護は祈るように飛び掛った





気ぃつくん遅すぎや
市丸は呆れた。そしてこのままでは一護が自分に飛び掛り止めるより、亀裂に脚を踏み入れるほうが早い


(しゃあない・・・一旦入って、危険やけど夜一はん辺りに預け)


そこまで考えた市丸は慌てて一歩後方へとんだ




『冬獅郎を離せ!』
「氷輪丸か!」


市丸に勢い良く飛びかかってきたのは氷輪丸。後方へ下がった市丸だが、抱えていた冬獅郎がシーツごと氷に包まれる。続いて自分も凍らされかけたので思わず冬獅郎を離してしまう


「な!」


主に向かって何をしているのかと思ったが、それは冬獅郎を市丸から取り戻し主を護るための行為だったようだ


「流石、一元素を支配しとるだけの事はあるわ」


主と離れても力を失わず、主の言霊がなくともここまでの事が出来るのだから




「ぅおおおおお!」
「!!」


思い切り残月を振り下ろす一護の攻撃を市丸は神槍で受け止める


「・・・・何をした・・・・」
「・・・・?」
「冬獅郎に何をしたって聞いてるんだよ!!」



「答えろ!市丸!!」


市丸は何も答えない
表情もいつもの薄ら笑い
全く心が読めない

一護の心に怒りと焦りが生まれていた
冬獅郎は先程からピクリとも反応しない
自分の声が聞こえているのなら、意識があるのなら一護や氷輪丸に少しは反応しても良い筈
だが冬獅郎は無反応
ただ意識を失っているのだと思いたい

だが、最悪の事態を考えてしまう


「市丸!」
「・・・・少し眠ってもらっただけや。連れてく時暴れられると面倒やからな」


それを聞き、ホッとした一護に市丸が神鑓を繰り出す


「クッ!」
「油断したらアカンやろ」


避けるために後方へ飛んだ一護。その為市丸が再び冬獅郎に近づくのを阻止できない


「止めろ!」
「遅いわ」


氷輪丸の氷を簡単に砕くと、冬獅郎へと手を伸ばす








「残念ですがそこまでです」


ぴたりと市丸の行動が止まる
その背後には刀を突きつけた浦原が立っていた
一護は慌てて冬獅郎に駆け寄るとシーツごと抱き上げる


「冬獅郎!」


強く名を呼んでみるが反応はない
手をかざし息を確かめると、しっかりと呼吸していることを確認し、安堵した


「黒崎さん・・・下がって」
「あ・・・ああ」


浦原に促され、一護は冬獅郎抱いたまま市丸たちから離れた

市丸はそれを眺めながら フっと笑った


「仕舞いや」
「・・・何です?」
「せやから、遊びは終りや」


市丸は両手を上げて降参すると言い出した


「退屈しのぎに十番隊長さんをからかっただけや
やのに、皆してそないに怒らんでもええやんか?」
「からかう・・・だと!?」


今にも飛び掛らんとする一護を浦原が目で制する
そして、突きつけていた斬魄刀を下ろした


「浦原さん!?」


一護は驚き、非難の声をあげる


「もし、他に仲間がいて
それが破面であったら危険です
今の我々が一番にすべき事は日番谷隊長の保護ではありませんか?」


そうだ と一護は腕の中の冬獅郎を見つめる
一刻も早く冬獅郎を安全なところまで避難させなければ
本当に眠っているだけなのか確かめねばならないし・・・・それに・・・


「・・・ほな、話は纏まった所で
ボクは帰らせてもらいます」


市丸は亀裂へと改めて向かう


「おい!」


一歩足を進めた市丸に一護が声をかけた


「いつか・・・てめぇと決着をつけてやる」


数秒間
市丸は一護を見つめた

そして、いつもの薄ら笑いではなく
凍るような笑みを浮かべた


「楽しみや・・・待ってるで」









「・・・黒崎さん」


浦原が躊躇いがちに声をかけた
一護は一度空へと顔をあげると大きく深呼吸した



抱き上げて冬獅郎を見た瞬間にもしやとは思っていた
白いシーツから覗く肌に赤い無数の痕
そして着ているはずの着物を纏っていない事

何本もある涙を流した痕


「・・・・・怖かったろ・・・」


一護は冬獅郎の頬を撫でる


・・・け・・・・・


冬獅郎の口から小さな声がもれる


「もう・・・大丈夫だ。大丈夫」


ギュッと小さな身体を抱きしめる


・・・・け・・・・ちご・・・・


冬獅郎はまだ助けを求めていた
それだけで彼がどんなに怖がっていたか知る事ができる


「・・・・・・・
いちご・・・・」
「助けるのが遅くなって・・・・・ごめんな」






冬獅郎が涙を流したのと同時に一護の頬にも涙が流れた