「きゃーww可愛いww」
「一兄ィ・・・・コレ何?」
冬獅郎と自宅へ戻った俺
とりあえず、俺ん家に居候するならするで
家族とは顔を会わせなきゃ駄目だろう、と妹たちと親父に冬獅郎を紹介した
「可愛いとか、コレとか言うな!」
「きゃぁぁ!!喋ったww」
「電池で動いてんの?」
「ぎゃー!?着物を捲るなぁ!!」
目の前では妹達と冬獅郎の攻防?が続いている
一先ずそれを無視し、俺は親父に確認をとる
「・・・・!おぉ・・・一護」
どうやら親父も冬獅郎に全ての意識を集中していたようだ
この父親はこんな顔をしていながら可愛いものが大好きなのだ
「俺は彼がここに住むのに大賛成だ!」
元から反対されるとは思ってないよ
「自分の家だと思ってくつろいでくれや」
「良かったね冬獅郎君」
「これだけ小さけりゃ邪魔にもならないだろうし」
「うっせー!小さい言うな!・・・ドウモアリガトゴザイマス」
当然、冬獅郎は俺の部屋に寝泊りする事となった
その夜、冬獅郎と色々話をした
まず、食事
一応、人間と同じ物は食べれる
食べれるのだが、ただお腹が膨れるだけで冬獅郎のエネルギーにはならない事
「何かでエネルギーを摂らないと・・・ますます縮んでしまう・・・」
本気で青ざめている冬獅郎に、あれやこれやと出して口にさせてみた結果
ミネラルウォーターからエネルギーが摂取できる事が判明した
次に寝床
俺と同じ布団は嫌だ!
と駄々をこねた為、今日はクッションにハンドタオルをかけて寝るそうだ
本人は高級羽毛布団を希望していたが・・・
なんて態度のでかい居候だ
次に・・・最初から気になっていたんだが・・・
これから下界は夏に向かう
冬獅郎は水と氷の天使なんだろ?
背中だって氷の翼だしな
もしかして・・・・・暑いと融けたりしませんか?
「・・・バカ?」
心配している俺に何て事を言うんだ
そりゃちょっとは「あるわけねぇよな」とは思ったけどよ
そんな痛いヤツを見るような眼で見ないでくれ
「融けたりしねぇよ、確かに翼は氷だけどよ」
そうだよな
うん。なら良いんだ
「でも・・・まぁ、暑いのはまずいな」
はい?
「暑いとエネルギーを消費しやすくなる
出来るだけ涼しい方が俺にとっては良い
何か良い案はあるか?」
二人でうーんと考えてみた
そしてゴソゴソと俺の部屋の中や家のあちこちをあさってみる
中々良い物も良い考えも浮かばない
そんな中、キッチンへ行った時
俺の目に入ったのは冷蔵庫
・・・・ひょっとして・・・だけど・・なぁ・・・
少々気が引けたが俺は冬獅郎に冷蔵庫を紹介した
「へぇ〜不思議な箱だな」
興味津々で冬獅郎は冷蔵庫を開ける
中に食品が入っていた事にちょっとしかめ面をしたが、入ってすぐに「うん」と言った
「これなら大丈夫だと思うぞ」
しかし、俺を食べ物と一緒にする気か?
とちょっと怒っている様だった
流石にそれは・・・・
再びうーんと考え込む俺
「何やってんだ二人とも?」
風呂上りらしい親父が顔を出した
どうやら冷蔵庫の中のビールを取りに来たらしい
「ほ〜、暑いのは駄目なのか・・・」
「三十度近くになったら駄目かな
まぁ、二、三時間は大丈夫だと思うんだが」
だったら
と親父は今朝のチラシを出した
「小型の冷蔵庫w買っちゃう?」
俺は翌日電気屋に出かけた
続
『出会い』ですでに天使のとりあえずのエネルギー源(ミネラルウォーター)について話している事に後で気がつきました・・・
ちゃんと考えて話を作ろうぜ 俺・・・