7/10
『7/15 黒崎君の誕生日』
そう井上織姫のスケジュール帳に書いてあった
「あら?15日一護の誕生日なの?」
「そうなんです。プレゼント何にしようかなぁって」
「織姫から貰えるなんて一護も幸せ者よね」
「///あ、乱菊さんと冬獅郎くんの誕生日はいつなんですか?」
「私はね・・・」
松本と井上がなにやら話しているが、今の俺はそれどころじゃねぇ!
(一護の誕生日だと?しかもあと五日しかねぇ)
知り合って間もないが、今の俺と一護は、いわゆる『恋人同士』なのだ
一護は俺にとって最も大切な人間と言っても過言ではないだろう
昔、雛森に教えてもらった
『いい?シロちゃん
大切な人や身近な人、いつもお世話になっている人の誕生日には、必ず贈り物をしなきゃならないの。それも、その人が今一番欲しいって思ってるものじゃなきゃ駄目なの。後、何が一番欲しいのか、解らないからって絶対に本人に聞いちゃ駄目よ。これが都会のルール、大人のオツキアイなのよ』
その頃、俺の身近な人は雛森か ばぁちゃんぐらいだった
いつも一緒に居たから雛森の欲しい物なんて直ぐに解ってた
死神になってからは、松本や他の隊長格の奴等とかにも贈っていたのだが・・・あいつ等の時はいつも苦労している
しかも一人終わったら、またもう一人・・・
いかん・・・キレそうだ
何でこんな事やらなきゃいけないんだ?
でもこれが『都会のルール』『大人のオツキアイ』だと言われては無視できねぇ
とにかく!
一護の恋人になって初めてのあいつの誕生日!
ここはズバっとあいつの『一番欲しい物』プレゼントしてやるぜ!
えーとだな・・えーとえーっと・・・
マズイ・・・思いつかねぇ
恋人失格だ、俺・・・
いや!諦めるな俺!まだ五日ある!
明日から一護と行動を共にしてあいつの一番欲しい物を見つけてみせる!
よっしゃぁ!まってろ黒崎一護!
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「冬獅郎君どうしたのかな?うんうん唸った後、落ち込んだと思ったら急に気合入れて燃えてるし・・・」
「隊長は真面目で頑張り屋さんなのよ」
「はぁ」