「さて。どこから探すかな」
冬獅郎を追って尸魂界にやってきた俺
よくよく考えると尸魂界に帰ったのは分かっているものの、アイツが今この世界のどこに居るかは予想できない
やっぱ俺、冬獅郎のこと知らなさ過ぎるよな
「・・・・あー!!止め止め!!!」
俺は凹みそうになるのを何とか堪えて歩き出した
「やっぱ十番隊からだよな」
十番隊へと続く通路を歩きながら俺は呟く
俺が冬獅郎の行き先として分かる場所といえば瀞霊廷の十番隊くらいだ
もしそこに居なくても乱菊さんから何か情報をもらえるかもしれないし
「あ」
俺はふと足を止めた
(マズイ・・・)
今俺の通っているこの場所。
ここに建っている建物に書かれた数字は・・・
『十一』
しかも既に一部の死神に気づかれているようで何やらピリピリと感じるモノがある
(全速力で逃げるしかないか)
一刻も早く冬獅郎に会いたかった俺は前後左右から何が飛び出してこようと一切相手をせずにひたすら十番隊を目指す事を決める
「んじゃ。・・・・せーの!」
俺が走り出すと同時に十一番隊の連中が一斉に飛び出してきた
奴等は刀を振り回して俺を追ってくる
おいおい、殺す気か!?
「おらぁぁぁ!」
前から斬りつけてきたヤツをヒョイっとかわす
「ちゃーーんす!」
次に後ろから足を払おうと滑り込まれたがそれを飛んで避け、俺が飛ぶことを予想していたのか飛び掛ってきたヤツの顔面を殴って撃退
それからそれから・・・
一切相手にせず走り抜けたかったのにこの馬鹿野郎どものせいで!!
「てめぇらいい加減にしろぉぉぉ!!!」
イラついた俺は向かってくる奴等全員をぶっ飛ばす事にした
「ったく!ヒトの恋路を邪魔すんじゃねぇってーの!!」
俺の走った後には屍と化した十一番隊の連中の姿
鬱憤を晴らす為でもあったので結構思い切りやった
暫くは使い物にならないかも
でもコイツ等のこの姿は自業自得だ
急いでんのに邪魔するからだ
さて、十番隊舎はもうすぐだ
気を取り直して一歩歩いたとき
背後から会いたくなかったヤツが・・・
「なんでぇ、てめぇ来てやがったのか?」
現れたのは更木剣八と
「あ・・・あぁ、まあな」
「来てるならウチにちゃんと挨拶してよね」
「よぉ弓親」
弓親の二人
一角とやちるが居ないが居ればいたで尚更厄介だ
「丁度良い・・・」
剣八がニヤリと笑う
何を言い出すか、分かりきっている
「勝「弓親!」」
「何?」
俺は剣八を弓親に任せることにした
「更木隊長が弓親の美容法を知りたいって言ってたぞ!!」
「えぇvv」
「なんだそりゃ?言ってねぇぞ?」
「もう隊長ったら、やーーーっとボクの美しさに気がついたんですね?vv」
「おい・・」
「良いですか?これは毎日のお手入れが大事なんです」
「コラ・・・」
「まずですね・・・」
「んじゃ!俺はこれで!」
俺は全速で走り去った
剣八の俺を呼ぶ声が聞こえたが無視だ無視
アイツに付き合ってたら死ぬ
「やっと着いた・・・」
途中、邪魔が入って時間がかかったが、俺は目的の十番隊舎にたどり着いた

