翌日
 
今日も朝から冬獅郎は忙しいらしい
なんでも現世で任務中の下級死神が虚に襲われて怪我を(命に別状ナシ)負ったとか、新たに書類仕事が増えたとか・・・まぁいろいろと
明日の冬獅郎には俺と会う時間が無いだろうと分かっているから、今日中にちょっとだけでも話して帰ろうと思っていたんだけど・・・無理かな?

乱菊さんに聞いてみようと思うが、彼女はその虚の件で出ているらしく、執務室には冬獅郎一人
どうするかなぁ

「よう!」
俺がうろうろと十番隊の廊下を歩いていると声をかけてきたのは恋次と修兵だった
「なんだ。お前らか」
「なんだとはなんだ黒崎」
「お前、昨日はよくも俺を道端に転がしたままにしてくれたな・・・」
そう。俺は結局恋次をあの場に残してコイツの部屋に向かった
だって一人で酔っ払って一人で寝ちまうんだぞ?
面倒見切れねぇよ
「それよりお前ら十番隊に用事?」
俺のそれよりって言葉に恋次が何か言っているが無視する
二人はそれぞれ数枚の紙を持っている事から十番隊にまわす書類なのだろう・・・あぁ・・・冬獅郎の仕事が増えていく・・・
「ああ。コレをウチの隊長から日番谷隊長にな」
「俺の所は隊長が・・いないからな。隊長印が必要な物は申し訳ないが隣ということもあって日番谷隊長にお願いしているんだ」
そうか、今は三・五・九番隊は隊長不在なんだったよな
やっぱ副隊長だけでは出来ない仕事ってあるんだな
「アンタも大変だな」
「いや、俺よりも日番谷隊長のほうがずっと大変だと思うぞ」
尸魂界を裏切った三人が隊長を勤めていた隊の中の一つ
五番隊
今、この隊は隊長だけでなく副隊長も不在となっている
副隊長は確か冬獅郎の幼馴染
彼女は今療養中の身
当然業務をこなせる訳が無く・・・
「日番谷隊長は五番隊の業務までやってるみたいだからな」

恋次たちの話を聞いて、あらためて今の冬獅郎とゆっくり話す時間が取れそうに無いと判断した俺は、コイツ等に付いていって一言『頑張れよ』と言って帰ることに決めた

「九番隊檜佐木です」
「六番隊阿散井です。日番谷隊長、よろしいですか?」
「・・・・・」
返事が無い
十番隊の連中の話ではいるはずなんだけど
「日番谷隊長?」
修兵が再度呼びかけるが答えは返ってこない
どうしたものかと顔を見合わせる二人
そんな二人を他所に俺は執務室の襖に手をかけた
「あ!一護、まだ入室許可されてねぇだろが!」
そんなことどうでも良い
「冬獅郎、開けるぞ?」





どうして檜佐木が出てきたのか未だにわかりません。気がついたら文章上にいました